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「攻撃する」「怖がる」から「フレンドリー」へ:

犬、猫、馬などをはじめとする動物のためのシェーピングプログラム

怖がる行動や攻撃行動は、一般的にレスポンデント行動と考えられています。つまり、こうした行動は、特定の刺激が引き金となり、それに対して起こる自然な反応だと考えられています。しかし、コンパニオンアニマルがご家族にいらっしゃる方の中には、動物の過度な攻撃行動や怖がる行動に困っている方もおられます。こうした行動への対処として、脱感作や拮抗条件づけ等の古典的条件づけの手法に頼っているトレーナーの方もいます。こうしたトレーニングでは、怖がる行動や攻撃行動の引き金となる刺激に対する動物の感情的状態を変えることに注目して行われています。その他に、よく使われているトレーニング方法として、食べ物やその他の正の強化子を用いて、落ち着いた反応を直接シェーピングをしようとするものもあります。

怖がる行動や攻撃行動をレスポンデント行動と考える代わりに、怖がる行動や攻撃行動が負の強化の随伴性によって起こり、そして維持されてきた、つまり今まで成功し続けてきたオペラント行動として考えることもできます。つまり、怖がる行動や攻撃行動をすることによって、動物にとって嫌悪なものから離れることができたり、それを取り除いたりすることができるのです。例えば、見知らぬ人に対して、犬が唸ったら、その人が離れて行ってくれることを学習することもその一つです。この考え方は、従来のアプローチやトレーニングに取って代わるアプローチです。

 

この講義では、距離を強化子として用い、怖がる行動や攻撃行動に代わるフレンドリーな行動をどのようにシェーピングしていくのかについてお話しします。

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